2‐2‐4 知識コラボレーション

 

 「協働」 あるいは「コラボレーション」とは、迅速で品質の高い作業や、個人や単一組織ではできないような高度な成果を生み出すために、複数の人々が共通の情報や知識ベースを活用しながら、個々人が持つコンピテンシーを出し合い、補い合いながら協調的に作業を遂行することである。グループウェアはこの協働作業を支援する最も適したツールである。

 また、電子メールによる情報伝達、プロジェクト用データベースを使ったプロジェクトメンバー間での自動伝達を含めたきめ細かい情報の交換や、スケジュール管理との併用も可能である。作業分担と順序が決まっている場合には、定形業務としてワークフロー処理することで、転記を避け、共通の情報を共有しながら、迅速・確実に連携していくこともできる。

  協働する人々の範囲も、部門やチーム内から、企業内、グループや協業企業間、さらには外部の任意の組織とのやりとりまでの広がりを持つものがある。このことは、個人の力や企業の競争力を飛躍的に拡大できることを意味し、特に価値のある知識の共有や交換による活動はビジネスに大きなインパクトをもたらす。

 このコラボレーションの形態を企業における情報および知識の交換・利用の面から分類すると、「三つの C」、すなわち、コミュニケーション(Communication)、コラボレーンョン(Collaboration)、コーディネーション(Coordination)で構成されている。

 現在は主に企業内での知識活用に注目が集まっているナレッジマネジメントとインターネット技術のさらなる活用工夫が融合されることで、今後は全社レベル〜企業間でのコラボレーションが大きく発展するものと予想される。

 

企業の3C

コミュニケーション
コラボレーション
コーディネーション
企業−消費者の連携 企業・消費者間
コミュニケーション
・電子メール
・電子出版
電子コミュニティの形成
・電子フォーラム、チヤットでのコミュニティの形成
・セルフサービス、キオスク
・ One to Oneマーケティング
バーチャルコミュニティ
・本格的なECの形成
・ インフォメーションブローカー
・ バーチャルシティ
企業間連携 企業間コミュニケーション
・企業間メール
・電子出版
・EDlと技術情報交換
バーチャルカンパニーの形成
・電子マーケット(カタログ、フォーラム、チヤット)
・業務連携
・アライアンス
・双方向遠隔研修、共同設計
バリュー・チェーンの革新と業界全体での効率化、リエンジニアリング
・製造ベンダー、パートナーとの統合化
・販路の統合
・サプライ・チェーンの統合化
・企業間EC
全社レベル 全社的コミュニケーション
・全社メール
・全社掲示板
・共有カレンダー
全社的な知識資産の活用
・経験、知識の体系的管理と意思決定
・能力開発
・統一的なフラクティスの徹底
全社的業務プロセスの効率化、リエンジニアリング
・受注管理
・新製品企画、設計、開発
・調達・購買
・横断的なプロセスのリンク
部門プロジェクトチーム グループ内コミュニケーションの効率化
・部門電子メール
・カレンダー
グループ内コラボレーションの強化
・フォーラム
・チームでの文書作成
グループ内業務プロセスの効率化
・営業支援(SFA)
・伝票・稟議
・カスタマーサービス

 

 

2‐2‐1暗黙知と形式知
2‐2‐2知識変換の4プロセス SECIモデル
2‐2‐3知識創造の3つの特徴
2‐2‐4知識コラボレーション
2‐2‐5知識市場