2−2 ナレッジマネジメントの概要

2‐2‐1 暗黙知と形式知

 

 知識には二つの側面があるといわれている。一つは経験や学習により個人の内部に蓄積された知識で、文章や図表などの具体的な形に表現するのが難しい知識であり、これを「暗黙知」という。暗黙知は経験や体験に根ざしており、個人の信念や主観、ものの見方・考え方などと深く関わり合っている。したがって、人間は暗黙知によって行動し周囲への働きかけを行なうが、その知識を形にして他人に云えることが難しいという特徴がある。

 もう一つは文章や図表などに明示的に表現できる知識で、これを「形式知」という。具体的には製品使用、ドキュメント、マニュアル、データベース、数式や化学式などで、何らかの形に明示的に表現して他人に伝えることが可能な知識のことである。また組織やグループにとっての知識の共有を考えるとき、個人の暗黙知のままでは難しく、形式知に変換することで初めて時間や空間の隔たりを越えた共有が可能になる。

   形式知
  • 文章、図表などの形式言語で表すことのできる知識
  • 客観的な知識、一般的な科学法則に基づく知識
  • 大脳で認知、論理的習得
  • デジタル的(理論)
  • 過去の知
 

 

 

 暗黙知

  • 言語、文章などで明示的に表しにくい知識
  • 経験・体験に根ざした知識、信念、主観的なものの
    見方、考え方など
  • 五感、経験により獲得
  • アナログ的(実務)
  • 現在の知
 

 

2‐2‐1暗黙知と形式知
2‐2‐2知識変換の4プロセス SECIモデル
2‐2‐3知識創造の3つの特徴
2‐2‐4知識コラボレーション
2‐2‐5知識市場